週刊瞬間

毎週水曜日19時更新

2018.8.19.sun-2018.8.25.sat

怒られるうちが華

高校3年生ぐらいから、怒られなくなった。

私の母は私を小さい時から怒り飛ばしていた方だと思う。

よそのお母さんに育てられたことないから比較できないけど、1つ下の弟が怒られている時に必ず

『あんたもよ‼︎』

ととばっちりを受けていたので、単純計算2倍怒られている。

だから私は怒られ待ちをしてしまう。

怒られなくなったのは、私がいい子になったわけではなく、私に希望がなくなってしまったからだと思う。

母は私にいい子になって欲しいという希望があったから怒っていたんだと思う。怒ってももう直らないと、希望を捨てたんだと思う。
生まれて初めて寝坊した。

朝寝坊ではない、昼寝坊だ。

午前の授業を終え、一度帰宅し、昼食を取り、満腹になり、夕方からの授業まで少し休もうと思ってベッドに横になったら授業開始の時間に目覚めた。

今まで寝坊なんてしたことがなかったのでそれはそれは驚いた。

寝坊して起きたら、まず何からしたらいいのかわからなくなるということがわかった。
とりあえず家の鍵を閉めて陶芸の授業に行った。

今日は前回作った作品が返却されるはずだった。

前回私が作った作品はたまたま綺麗に模様が出ていて、先生が褒めてくれた、気に入っていたお茶碗だった。

急いで陶芸の教室に入ると、もうみんな前回の作品を返却してもらい、今回の作品に取り掛かっていた。

私も作品を返してもらおうと思い、作品が置いてある棚に行くが、作品がない。

同じ班の友人に聞くと、さっきまで棚に置いてあったし、先生が返却の時に褒めていたから確実にあるはずであるという。が、なくなっていた。

茶碗の裏にはサインがあるから、よく見れば間違えるはずはないのだが、みんな同じようなお茶碗を作っているので、誰かが間違えて持っているのだろう。一人一人確認してもらったし、同じ班の人たちも一緒に探してくれたが見つからなかった。
バチが当たった。

私が寝坊したがばっかりに気に入っていたお茶碗は返ってこなかった。

寝坊した私が悪いのに一緒にお茶碗を探してくれた同じ班の人たちにも申し訳ない。
怒られなくなってしまった今、こういう痛い体験で自分を律さなくてはならない。

怒られる方がマシだった。

二度と寝坊はしない。

 

ポジティヴイメージ

ポジティヴになりたい。

私は天性のネガティヴだ。
どれぐらいネガティヴかというと、小学四年生の時にクラスで一番モテていた男のから言われた傷ついた言葉を定期的に思い出しては傷つき直すレベルだ。 
傷つくことがなかった、とってもいい1日だった、という日も、このように、バックナンバーを引っ張り出してきては傷つく。

そして、傷ついたことに対して、私の言動に問題があったと、なんども反省を繰り返す。
反省するからと言って、日々の暮らしに生かされるわけでもなく、また自分の言動で起こった問題に対する他人の反応で傷つく。
ポジティヴだと、簡単に解決して、簡単に自分を成長させて、簡単に忘れてしまっただろう。

人生イージーモードだ。
また、私の名前は、「あさひ」

音的にも、名詞的にもポジティヴが連想される名前である。

ネガティヴな私はどう考えても名前負けしている。
いろいろ言った方が、なによりもポジティヴな女子はかわいい。

明るいし、喋りやすい。

例によって名前負けしている私は、初対面の人からは勝手にポジティヴなイメージを持たれているので、皆様のご期待にお応えできるように、ポジティヴ女子を演じている。

仮面ポジティヴは相手ににバレていると思う。

ネガティヴだからそう思う。