週刊瞬間

毎週水曜日19時更新

2018.9.9.sun-2018.9.15.sat

 9月の自由律俳句自己解釈前編

高3の時、奥山由之さんの写真を見て、写ルンですで写真を撮り始めた。

まちまちだが、一年に一本ぐらい撮りきる。

27枚のうち、まともに撮れているのは半分もなかったりする。

写ルンです一本800円。

現像とCDで2000円。

年間3000円の贅沢。

iPhoneのロック画面はカレンダーにしている。

今月もそろそろ変えなきゃなと思う。

そう言われたら、バイトの休憩室のカレンダーが5月のままだった。

ケチなので、就業時間にカウントされない労働はしない。

みんなケチなので、カレンダーはずっと5月。

でも、4月から5月にカレンダーをめくった人がいるんだよね。えらいなぁ。

と思いながら自分のロッカーを開けると、4月のカレンダーが出てきた。

4月の私はえらいなぁ。

実家の最寄駅からは、最長でも10分おきに電車が出ている。

平日朝のラッシュ時だと、最短2分おきに出ている。

進学先の下宿は、短くて30分おき、長くて2時間おきに電車が出る。

実家に帰って電車に乗るとなると、すごく安心する。

ほしちゃんと、金沢21世紀美術館に行った。

インスタ映えスポットとして有名になっているので、チケットを買うのも大行列だった。

一番人気の展示、スイミング・プールに行くと、行列ができていた。

行列に並んでみるものなのか〜すごいな〜

と思いながら私たちもその行列に混ざる。

しかし、その行列、一向に進まない。

20分は待ったと思う。

やっと入れたと思うと、カップルが写真を撮っていた。

展示の一角を占領して、誰も入れない雰囲気を出しながら、写真を撮りまくっていた。撮りまくっていたと言う表現を使うほど、一心不乱だった。

異様な空気感に誰もが戸惑っていると、学芸員の人がツカツカとやってきて、

スイミング・プールは譲り合ってお写真お撮りください。順番ではありません。」

と言う。

それでもカップルの占領地に入り込めないでいると、

「こちらまでお詰めください!」

と、カメラを構える彼氏とモデルさながらポーズを決める彼女の間に、手招きをしながら入って行った。

学芸員は大変だなぁ。

成人式に出ないし、前撮りもしない。

いろんな事情があるが、振袖は着てみたかったなと思う。

日本の民族衣装だし。

仲良しの友達、若しくは先輩に早く結婚してもらって、結婚式に呼んでもらいたい。

振袖でドレスアップしてお呼ばれしたい。

台風の後、中央口の屋根が飛んだ京都駅は大混雑だった。お土産を見てると、知らない人から4回も話しかけられた。

関西弁のおばちゃん1「ここで切符買えるん⁈」

関西弁のおばちゃん2「どれ買うん⁈」

関西弁のおばちゃん3「トイレどこ⁈」

やばそうなおじちゃん「お願いがあるんですけど」

関西のおばちゃん、すごい。

やばそうなおじちゃんのお願いは聞きませんでした。

そんな人混みの中で疲れ果て、ほしちゃんを待っている。

ふと、

「お笑い芸人、いないかな」

と思う。

京都だし、非常時だし。

目を皿にして人混みを見る。

お笑い芸人って、だいたいおっさん。

ちょっといい服を着てるのにくたびれてるおっさんがねらい目かなと思う。

が、本っ当に人が多くて、見つけることが出来ない。目が疲れる。おっさんよりも嫌におとなしい子を連れるDQNが目につく。

電話がかかって来たので、iphoneに目を落とし、電話をとりながら顔を上げると、横に小顔八頭身、180㎝やせ型で、異様にミニスカートを履き、マスクをした目元美人が立っていた。

(もしかして…)

私の心はざわざわし始めた

(ざわちん…?)

ものまねメイクで有名な、ざわちん?

心をざわざわさせていると星ちゃんが来た。

ほしちゃんと合流しお昼ご飯を食べながら

「さっきの人、ざわちんだった気がするんだけどさ…」

というと

「あの彼氏にキレてた人でしょ?違ったよ~」

彼氏に、キレてたのか。気づかなかった。

隣に立つざわちん風の女が彼氏にキレていることにも気づけないんだから、人口密度が狂った京都駅でお笑い芸人は見つけられないよね。お昼ご飯のニシンそばが美味しい。

そのあとほしちゃんが移動のバスですべらない話してた。本人は自覚ないと思う。

深夜、麦茶を飲みに一階に降りようとすると、父の部屋の扉から明かりが漏れていた。明日も仕事のはずなのにずいぶん夜更かしさんだなと思い、そっと扉を開けると、明かりを点けたまま眠っていた。父は神経質できっちりしていて、明かりを点けたまま寝るようなことはしないイメージだったのに。手を組み、仰向けで寝息を立てる父の寝顔を見ると、年取ったなと思う。私が中学の時ぐらいまではよく

「少年のようなお父さんだね」

と言われていた。

高校の時は一緒に帰っているのを友達に見られて、次の日に

「あさひ昨日彼氏と帰ってたよね⁈」

と言われたこともある。

私が離れて生活している間にも家の時間はちゃんと進んでいるんだなぁと思いながら電気を消してあげた。

家に帰って来た母が、

「なんちゃら帝国のなんちゃらの夜って曲、何?」

と言ってきた。

母親ならではのなぞなぞ。

なんでもカーステレオから流れていて、良い曲だったらしい。

検索すると、きのこ帝国の金木犀の夜だった。

帰省の最終日、父と母と三人で焼き肉に行った。

弟は行かなかったのだが、弟がいないと、飲食代がが半額ぐらいだった。

20歳になった今でも、「大人になったら~」という枕で話し始めてしまうこと、多々ある。

おかずつくった後、ご飯炊き忘れてることに気づくこと、一人暮らし初めて何回目だよ…

夏は暑い。暑いのはいいけど、べたべたするのが嫌だ。

お風呂から上がってエアコンを入れて除湿する。シャワーを浴びた後べたべた汗かいたら意味がない。けどエアコンは乾燥するので、保湿する。ベタベタする。前髪が張り付く。

ある程度読み進んだ本を時間をおいてもう一度読み始める。

へえ~と思いながら読んでいるが、うすうす、ここはもう読んでることに気づいている。まだ読んでいないページにたどり着いた時に初めて、今までのページはもう読んでたよな、って、決定する。

広島市内で母を待っていた。何となく、

「次私と目が合った人が来世の私だ」

と、一人遊びを始める。

すると向かいから、私の顔をガン見しながらズンズン歩いてくるおばあさんがいた。喪服を着ている。白髪を無理に茶髪に染めている。

怖い。

怖気づいて斜め下に目をそらすと、すれ違いざまに顔を覗き込んできた。

目をかっぴらいて、とにかく怖い。夢に出てきそう。

私が一人遊びをしている真っ最中に顔を覗き込むおばあさん。

もしかしたら、未来の私で、私が一人遊びをしていることを知っているから顔を覗き込んできたのかもしれない。

 同じアジア人でも、なんとなく、日本人か日本人じゃないかわかるの不思議。