週刊瞬間

毎週水曜日19時更新

2018.9.16.sun-2018.9.22sat

紅の興奮

口紅を塗ると興奮する。

どのパーツを丹念にお化粧するよりもペロッと口紅を塗るだけで一瞬で化粧顔になる。

よく、オネエタレントが自分の性別に違和感を覚えるきっかけの再現VTRに、鏡台で口紅を塗る姿が使われる。すごく納得する。

昨日今日と唇が爛れてしまって、マスクをして生活している。

いつもと違うUVカット仕様の安いリップクリームを使ったのがよくなかったのだと思う。

小さいブツブツがたくさん出来て、口を大きく開けると口の端が千切れる。

昨日はサークル財布と水筒を忘れるし、サークルには遅刻するし、提出物は出し忘れるし、踏んだり蹴ったりだった。

やっぱり出がけに口紅を塗ってよそ行きの顔にしないと気合が入らない。

口紅のパワーは偉大だ。

スパイシーなつかしー

窓開けて、扇風機と換気扇で部屋に風を演出して、コショウの詰め替えをした。

詰め替え失敗して、部屋中コショウだらけ。

こぼした瞬間、砂埃が舞うグラウンドみたいだった。

グラウンドに縁がない大学生活なので、懐かしかった。

青春を感じた。

なんつーか夏

昨日の14時25分から夏休みが始まっている。

小中高は、夏休みの一週間ぐらい前から半ドンになり、持ち帰る荷物が増え、最後に夏休みの課題が配布される。夏休みの準備をしている感じがすごく好きだった。

大学は、レポートとテストに追われる怒涛の7月を乗り越え、気づいたら夏休みが来ていた。夏休みの準備なんかしている場合ではなかった。

準備もしてないのに勝手に来た感じがすごい。

正直、部屋が散らかってるのに他人が家に来るぐらい迷惑。

しかも今年の夏休みは、準備もしてないのに忙しいことだけ決まっている。

我が家でホームパーティを開催するのに部屋を片付ける時間がない感じ。

なるほど、ホームパーティなんかするパーリーピーポーではない分、いい経験ができた。

よく考えたらまだ、ネット提出のレポートとテストが残っている。

人生の夏休みと言われる大学で、私は夏休みをなかなか迎えられない。

神様がサラリーマンと仮定して

私は顔が整っていない。

非常に残念だ。

どれぐらい残念な顔かというと、小学二年生の時、庭で三重跳びの練習をしていると、父親が『ブッサイクだなぁ』と、真剣に、誰にいうでもなく呟いたレベルである。

顔が綺麗な人は得をして、そうじゃない人は損をするという社会構造が顕著になり始める中学生・高校生で、私の神様への恨みがピークに達した。

例えば神様が9時から17時まで、1日100体人を造らないといけないとして、顔が整った人は、神様がまだやる気に満ち溢れた午前中、 丁寧に時間をかけて造形されたのだろう。

逆に、私のように顔が残念な人は、神様も残業が嫌になった21時ごろ、あと20体ぐらいノルマが残っていて、とりあえず目と鼻と口を流れ作業で配置したのだろう。ピザの具を乗せるのと同じ要領だ。

造形の時点で顔が残念な人は既に理不尽な扱いを受けている。

大学生になり、お化粧をするようになったのと、みんなブサイクに対する対応が大人になったので、理不尽な思いをすることは少なくなった。

『20歳の顔は自然に与えられたもの、30歳の顔は生活が形づくるもの、50歳の顔は、あなたが手に入れるもの。』

とココシャネルも言っている。

負け惜しみを言わせてもらうと、顔が綺麗な人よりも少しだけ理不尽に強いので、30歳には顔が綺麗で理不尽に強い女になりたい。